園長からのひとこと【2018/06】

新年度が始まり、もうすでに二ヶ月が過ぎようとしています。新入園の子どもたちも、すっかり保育園の生活に慣れ、楽しく毎日を過ごしています。これから、梅雨の季節に入ります。日本特有の梅雨の季節を、子ども達と一緒に楽しんでいきたいですね。

さて、先日、お釈迦様のお誕生をお祝いする花まつりの集いを、保育園で開かせていただいた時、初めて口にする甘茶の味に、子どもも保護者の方も幸せそうに顔を綻ばせている姿が印象的でした。花まつりで甘茶をいただくのは、お釈迦様がお生まれになった時に、空から甘露の雨が降ったと伝えられているからです。「甘い」という味は、人の心を癒していく優しさを表しています。お釈迦様の誕生は、あらゆる命の上に本当の癒しをもたらすものであることを甘露の雨のお話は伝えているのです。

甘茶は、アジサイの一種ですが、甘茶の葉っぱを天日干しして、その後、発酵させます。その発酵の過程で、あの甘味が出るのです。その甘さは、砂糖の200倍ともいわれています。それほど甘いのにカロリーはゼロで、抗アレルギー作用や歯周病に効果のある生薬としても昔から使用されてきました。

子育てと仕事に追われる忙しい毎日を誰もが送っていますが、甘い味で人を癒す甘茶のように、ほっとした安心を周りに与えていける優しさも大切にしていきたいですね。

2018-05-31