園長からのひとこと【2018/12】

風の冷たさが身に染みるようになりました。寒い冬の季節がやってきます。インフルエンザ等の病気が流行する季節でもあります。手洗いやうがい等、ご家庭でも、子どもの健康管理に気を付けていただきたいと思います。

さて、先日、京都にある三十三間堂を訪れる機会がありました。三十三間堂には、千体の千手観音菩薩像がご安置されています。千体の菩薩像が整然と並んでいる姿は、圧巻の光景で、見る人を神秘的な世界に引き込む不思議な力を感じたことでした。

観音菩薩というのは、とても有名な菩薩様ですが、観音という言葉は、「音を観る」という意味を持っています。何の音かと言うと、命あるものの心の音です。命あるものの悲しみや苦しみの心の音を感じ取り、千本の手で、あらゆる手段を尽くして、その抱える悲しみを取り除こうとする働きを表わしています。命あるものの悲しみに寄り添う姿の中に、人にとって尊ぶべきものがあることを、昔の人々は感じていたのでしょう。

これから年末に向けて、何かと慌ただしい日々を過ごされることと思います。慌ただしい中で、自分中心になりがちな私達です。どんな時も、子どもの心に寄り添い、周りの人々の心を感じ取れる、そんな観音菩薩様のような優しい私でありたいですね。

2018-12-01