園長からのひとこと【2022/12】

年末の慌ただしさが、身に染みる季節になりました。今年も終わりを迎えようとしています。一年を大切に振り返りながら、新しい年への思いを膨らませていきたいですね。

さて、先日、新園舎建築工事に伴い、園庭のクスノキがついに伐採されました。大きく伸びた枝が、重機によって無残にもぎ取られていく時には、クスノキの悲鳴が聞こえるようで、いたたまれない気持ちになりました。木も一生懸命生きようとする掛け替えのない命であることを、改めて実感させていただいたことでした。

考えてみると、食べ物だけでなく、住居や衣服に至るまで、私達の生活は、様々な命の犠牲の上に成り立っています。掛け替えのない命の死が、掛け替えのない命の生を守り支えているのです。私の命は、私だけのものではないということでしょう。生かされ生きていくというのは、様々な命に対して責任を持つということでもあると思います。

今年は、コロナ禍に加え、世界では戦争も始まり、世界中の人々の心が疲弊する一年となりました。そんな中でも、一年の終わりを迎えることができるのは、私自身、様々なものに支えられてきたからでしょう。

様々なものに支え守られている身の有り難さを味わい、一年の終わりを温かい感謝の想いの中で大切に迎えていきたいですね。

2022/12/24

 

2022-12-24