園長からのひとこと【2018/03】

今年度も、残すところ、あと一ヶ月となりました。四月には見ることが出来なかった、それぞれの子ども達の成長した姿が、保育園を彩っています。発表会では、本当に多くの保護者の皆様にお越しいただき、まことにありがとうございました。皆様の温かい眼差しが、子ども達の何よりもの力になったことと思います。

さて、2月9日から2月25日までの17日間、韓国の平昌で冬季オリンピックが開催されました。政治的な話題も多かった今回のオリンピックですが、始まると、今回も、多くの選手だもの懸命な姿に誰もが胸を打たれた大会でした。オリンピックに出場する多くの選手たちは、その競技のために、様々なものを犠牲にして、自分の人生のすべてを掛けています。そこまで純粋に一つのことに打ち込めることは、苦労もあると思いますが、何より幸せなことだと思います。何事も一生懸命になれるというのは、その人が、様々な人から思われ支えられていないとできることではありません。メダリストの多くが、「多くの支えてくれた人たちのおかげで・・・」とコメントしていたことが、そのことを表わしています。

発表会では、多くの家族の方々が見守る中で、本当に一人一人が、舞台の上で輝いていた子ども達でした。一生懸命に打ち込む幸せも感じてくれたのではないでしょうか。これからも子ども達の一生懸命を温かく支え見守れる私達でありたいですね。

2018-03-01

園長からのひとこと【2018/02】

新しい年が明けて、早くも一か月が過ぎようとしています。暖かかった冬が、一転、凍えるような寒さに日本中が覆われています。寒暖の差が激しい毎日です。ご家庭でも、手洗い、うがいを徹底され、体調に充分に気を付けて寒い冬の季節を楽しみましょう。

さて、先日、あるテレビ番組で、日本に観光旅行に来た外国人の方が、生まれて初めて空から雪が降るのを見て、飛び跳ねて感動している様子が放送されていました。一年中、一度も雪の降らない国も、世界にはたくさんあります。日本のように、四季が、はっきりと移り変わっていく国は、世界の中では珍しい方ではないでしょうか。

経験を重ねるということが、感動が奪われることであったら、それは寂しいことです。初めて見た人のような驚きは、もう感じることはできませんが、毎年巡ってくる冬の美しさを、深みをもった心で楽しむことは出来るのではないでしょうか。生まれて数年しか経っていない子ども達は、空から降る雪に、いつも心をときめかせています。その子どもの心に寄り添い、一緒にしみじみとその季節の美しさを喜べる大人でありたいですね。

今、保育園の子ども達は、発表会に向かって、一生懸命練習に取り組んでいます。太陽の光を受けて輝く雪のように、子ども達もご家族の温かい眼差しを受けて、舞台の上でより一層輝いていくと思います。どうぞ、ご家族そろつてお越しください。お待ちしています。

2018-02-01

園長からのひとこと【2018/01】

年末の慌ただしさが、身に染みる季節になりました。今年も終わりを迎えようとしています。人それぞれの味わいの中で、時は過ぎてゆきます。各ご家庭で、今年一年の思い出を振り返ってみてはいかがでしょう。子ども達は、どんな素敵な思い出を語ってくれるでしょうか。

さて、今年の世相を表す漢字は、「北」というものでした。核実験やミサイル発射など、北朝鮮に関するニュースが多かったのが、その理由の一つだそうです。約30年前、「世界が平和で成り立つように」との願いを込めて定められた「平成」という元号も、天皇陛下の退位と共に、まもなく終わりを迎えます。平和というのは、人類史上、誰もが願ってきたことでありながら、その実現が最も難しいものでもあります。この今の瞬間も、世界のとこかでは、戦争の真っただ中に身を置いている子ども達がいるのです。

古代の日本において天皇に代わり摂政を務めた聖徳太子は、「和を以て貴しとなす」といわれています。平和というのは、高貴で尊いものだとおっしやるのです。なぜなら、平和というのは、そこに生きる人みんなが、それぞれのことを慈しみ、それぞれの悲しみを共感しなければ実現しないからです。他人のことよりも自分の利益を貪るところに、平和の
実現はありません。

まもなく新しい年を迎えます。今一度、人を思いやる心を大切に、様々な方々と温かい繋がりを感じてゆける素敵な新年を迎えましょう。

2018-01-11

園長からのひとこと【2017/12】

風の冷たさが身に染みるようになりました。寒い冬の季節がやってきます。インフルエンザ等の病気が流行する季節でもあります。手洗いやうがい等、ご家庭でも、子どもの健康管理に気を付けていただきたいと思います。

さて、今年も、残すところ一ヶ月となりました。一年があっという間に過ぎていきます。

仏教で大切にされる言葉の一つに[無常]というものがあります。「あらゆるものは、例外なく移り変わっていく」という意味を持った言葉です。日本人は、この「無常」という言葉を、寂しさや佗しさをもって受け止めていくことが多いようです。しかし、移り変わっていくことは、決して寂しさや佗しさだけをもたらすものではありません。

子ども達が、成長していくことも無常です。変わっていけることは、素敵な事でもあるのです。また、移り変わっていくからこそ、一つひとつの事柄が、掛け替えのない大切なものになっていきます。

忙しい12月が過ぎれば、もう新しい年を迎えます。目まぐるしく移り変わっていく毎日の中、多くの素敵な喜びを見つけられる感受性を大切にしていきたいですね。

2017-12-01

園長からのひとこと【2017/11】

朝夕の空気が冷たくなり、あちらこちらに秋の深まりを感じられる季節になりました。運動会やバス遠足では、保護者の皆様にも多くのご支援を賜りました。ありがとうございました。

さて、先日バス遠足で訪れた秋吉台サファリパークには、普段目にすることのできない様々な動物達がいました。まじかで見る動物の迫力ある姿に、子ども達も大興奮な様子でした。その動物達について、ある本に、どの動物も心臓が打つ回数というのは、約15億回と決まっているということが書かれてありました。そして、一回の心臓を打つ時間によって、動物の寿命も変わってくるということでした。「15億回の鼓動」という定められた命を、それぞれのペースで動物たちは生きているのです。

しかし、その中で、人間だけは15億回の鼓動を超えて生き続ける非常に稀な生き物だそうです。縄文人の平均寿命は、約30歳だったそうですが、人間は、約30年で15億回の鼓動を終えるそうです。医療や科学技術の発達により、現代に生きる私達は、本来の寿命よりも長い時間が恵まれているのですね。

恵まれた時間をどのように受け止め過ごしていくべきか、それを考えることは、恵まれた時間が長い人間にとって、とても大切なことだと思います。時間には、長くても、必ず限りがあります。お互いに人として恵まれた時間を、一瞬一瞬有難いものとして大切に過ごしていきたいものですね。

2017-11-01

園長からのひとこと【2017/10】

朝夕の空気もすっかり冷たくなり、秋の訪れを間近に感じる季節になりました。保育園では、運動会に向けた練習が連日行われ、子ども達のはじけるような元気な姿が、園内に満ち満ちています。

さて、8月4日から13日までの10日間にわたって、イギリスのロンドンにおいて世界陸上が開催されました。今大会で最も注目を集めたのは、今大会を最後に引退を発表していたジャマイカのウサイン・ボルト選手です。 100メートル9秒58という驚異的な世界記録を持つボルト選手が、現役最後のレースに、どんな走りを見せてくれるのか、世界中が注目していました。しかし、結果は、100メートル決勝では3位、400メートルリレーでは、左足の痙攣により途中棄権という不本意なものでした。しかし、400メートルリレーでトラックに倒れこんだ後、足を引きずりながら立ち上がり、応援してくれた観客に拍手し手を振るボルト選手の笑顔は、とても充実感に満ちた素敵なものでした。本当に頑張り抜いた人には、勝敗に関係なく、大きな充実感と多くの人々への感謝の想いが満ちていくのでしょう。あのボルト選手の笑顔に、感動し励まされた人が、世界中にたくさんいたはずです。

運動会に向けて頑張っている子ども達にも、ボルト選手のような大きな充実感と温かい感謝の想いを、ぜひ感じてほしいと思っています。運動会では、頑張っている子ども達へのだくさんの温かい応援をお待ちしております。ぜひ、ご家族そろってお越しください。

2017-10-01

園長からのひとこと【2017/09】

暑かった今年の夏も終わりが近づいてきました。九月には、いよいよ大運動会の練習も始まります。過ごしやすくなっていく季節の中、子ども達の成長がいよいよ楽しみですね。

さて、先日、ある93才になる男性の方とお話をさせていただく機会がありました。 93才でも、とてもお元気にお過ごしの方ですが、毎日の暮らしの中でのふとした感想が、とても印象的でした。それは、「気づかされるというのは、ありがたいことですね」という一言でした。 93年も生きてこられれば、大概のものは経験し、真新しいものは何もないというのが、一般的な感覚ではないでしょうか。子どものように、ちょっとしたことで感動する輝いた93歳の表情は、あまり想像できません。しかし、その方は、毎日、様々なことに気づかされているとおっしやるのです。これは、93才になっても、毎日が感動で満ち溢れているということです。

90才を超えても、様々な事に感動し、子どもの頃と同じように育ち続けていく方もいらっしやいます。豊かな感受性が、その人の毎日を素敵に彩っているのでしょう。おそらく、私達が、普段気づけていない素敵な事は、無数にあるはずです。

何年経っても、親と子が、お互いに様々な日々の気づきの中で育ち合える、そんな素敵な毎日をいつまでも送っていきたいものですね。

2017-09-01

園長からのひとこと【2017/08】

梅雨が明けきれない中にも、セミの声が聞こえ始めました。蒸し暑い日が続いていますが、今年の夏も、猛暑が続くようです。熱中症や水の事故等に充分に気を付けて、暑い夏を元気に過ごしていきたいと思います。

さて、先日から、日本各地で豪雨による災害が頻発しています。特に、九州北部の豪雨災害は、大変な被害をもたらしました。濁流に流され、行方不明になられた方のお話を聞きますと、胸が締め付けられるような思いがします。

仏教の修行の一つに「ダーナ」と呼ばれるものがあります。日本では「布施(ふせ)」という言葉で伝わっているものです。布施という行為は、「自分が大切にしているものを手放し、苦しみを抱える人の幸せを願う」という意味があります。

私達は、テレビ等で苦しみの中にある人達の声を聞いても、自分の生活や大切なものを手放してまで助けてあげたいとは、なかなか思えません。善き行いをすることは、本当に難しいことです。しかし、災害の現状を知った時、他人事として済ますのではなく、やはり、一緒に心を痛めていくような感情は必要ではないでしょうか。人同士の温かい繋がりの中に、本当の人間らしい心が育まれていくのだと思います。

今年の夏も、悲しいことうれしいことを含めて様々なニュースが聞こえてくることでしょう。親子で、ニュースを聞きながら、一緒に喜んだり悲しんだりする時間も大切にしたいものです。

2017-07-31

園長からのひとこと【2017/07】

雨に濡れた紫陽花の美しさが、心和ます季節になりました。田んぼで鳴くカエルの声も、梅雨の季節の到来を告げています。

先日、ある小学六年生の児童三人が、下校中に見つけた子猫の死骸をお寺に持ってきたことがありました。溝の中でうつ伏せになって死んでいたそうです。見ると、まだ体調15 cmぐらいの本当に可愛い子猫でした。大雨が降った次の日でしたから、急に増水した溝の中に、誤って落ちてしまったのかも分かりません。小学生三人のお願いは、お寺のどこかに、この子猫のお墓を作ってほしいということでした。三人とも、制服を着たまま汗びっしょりになって、人知れずお寺の裏で一生懸命に子猫の為の穴を掘り続けていました。三人とも嘉川保育園の卒園児でしたが、その姿は、人として、とても素敵で立派なものだったと思います。

最近は、「殺処分」という言葉を、時折、耳にすることが増えてきました。全国の自治体でも、犬や猫の「殺処分」が毎日のように行われているといいます。「処分」という言葉は、命をゴミのように扱うようで胸が痛みます。どんな命も決して殺してもよい命はありません。また、「処分」という言葉で扱われてもよい命もないはずです。死骸をみて、ぎゅっと胸が締め付けられる、これが、人として必ず持っていなくてはならない心ではないでしょうか。

人は、環境によって、心が凍てついていくこともあります。お互いに、いつまでも温かく柔らかい優しい心を持ち続けれる人間でありたいものですね。

2017-07-01

園長からのひとこと【2017/06】

新緑の美しい季節になりました。新年度が始まって二か月が経ち、子ども達もすっかり保育園に慣れ、楽しく毎日を過ごしています。
先日、5月21日は、親鸞様のお誕生日でした。親鸞様がお生まれになったのは、今から800年以上前になります。親鸞様は、ご自身のことをあまり語っておられませんので、どんな子ども時代を過ごされたのかは分かっていません。 しかし、親鸞様と同じ年に生まれられた明恵(みょうえ)様という僧侶の方が「我、長命なるものや」という言葉を残されています。「私は、有難いことに長生きをさせていただいた」という意味の言葉です。なんと、この言葉は、明恵様が12歳の時に残された言葉なのです。親鸞様がお生まれになった800年前は、食べ物が日本中からなくなる大飢饉や地震等の大災害が頻発した時代だったのです。子ども達が、毎年、当たり前のように何万人と命を落としていた時代です。 12歳まで生きることが、どれほど難しいことであったかが、明恵様の言葉から想像されます。「七五三」という日本独特の儀式習慣も、3歳、5歳、7歳と、ここまで無事に子どもが生きて育ってくれたことに対する、親の痛切な喜びと感謝の想いから生まれてきたものなのでしょう。
平和な時代に生を受けた私たちにとっては、生きることが当たり前のように錯覚してしまいます。しかし、本来、子どもが生まれてくれたこと、生きて育ってくれていることは、決して普通のことではなく、感動すべきありかたいことなのでしょう。深い感動をもって、日々の子ども達の育ちを受け止めていきたいものですね。

2017-06-06