園長からのひとこと【2019/4】

桜の花が満開に咲く中、いよいよ、新年度がスタートしました。平成最後の新入園児の皆さんをお迎えし、一つずつ大きくなった在園児の皆さんと一緒に、今年度も、笑顔あり涙ありの素敵な日々が始まります。

仏教には、三宝(さんぽう)という三つの宝物が説かれています。あらゆる命の悲しみを自分の悲しみとし、あらゆる命の幸せのために自らを犠牲にしていくような清らかな生き方をされる仏様と、その仏様が真心をもって生きとし生けるものに語りかける清らかな言葉、そして、その清らかな仏様が語りかける言葉を聞き、共に大切に味わっていこうとする人達の和やかな集い、これら三つを仏教では宝物と教えています。

私たちは、普段、自分を幸せにしてくれるものを大切な宝物とみていきます。しかし、本当の宝物は、自分以外の人や命を思いやるところに実現していくものではないでしょうか。保育園での生活は、子どもにとって、楽しいこともいっぱい満ちていますが、その反面、痛みや悲しみを経験することもあると思います。しかし、その子どもの痛みや悲しみが、保育園に携わる者みんなの痛みや悲しみとなり、子ども達の上に、本当の優しさが身についていくような場所になれるよう、保護者の方と手を携えて、みんなで力を合わせていけたらと思います。み仏様のお心の中で、子どもも大人も、みんながみんなのことを思い合える、そんな素敵な宝物が満ちあふれる一年になるといいですね。

これからの一年間、保育園と保護者の皆様とが車の両輪のようになって、子ども達の限りない輝きを支え、一緒に心からその輝きを喜んでいくことが出来ればと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

2019-04-05