年末の慌ただしさが、身に染みる季節になりました。今年も終わりを迎えようとしています。人それぞれの味わいの中で、時は過ぎてゆきます。各ご家庭で、今年一年の思い出を振り返ってみてはいかがでしょう。子ども達は、どんな素敵な思い出を語ってくれるでしょうか。
さて、今年の世相を表す漢字は、「北」というものでした。核実験やミサイル発射など、北朝鮮に関するニュースが多かったのが、その理由の一つだそうです。約30年前、「世界が平和で成り立つように」との願いを込めて定められた「平成」という元号も、天皇陛下の退位と共に、まもなく終わりを迎えます。平和というのは、人類史上、誰もが願ってきたことでありながら、その実現が最も難しいものでもあります。この今の瞬間も、世界のとこかでは、戦争の真っただ中に身を置いている子ども達がいるのです。
古代の日本において天皇に代わり摂政を務めた聖徳太子は、「和を以て貴しとなす」といわれています。平和というのは、高貴で尊いものだとおっしやるのです。なぜなら、平和というのは、そこに生きる人みんなが、それぞれのことを慈しみ、それぞれの悲しみを共感しなければ実現しないからです。他人のことよりも自分の利益を貪るところに、平和の
実現はありません。
まもなく新しい年を迎えます。今一度、人を思いやる心を大切に、様々な方々と温かい繋がりを感じてゆける素敵な新年を迎えましょう。