園長からのひとこと【2020/2】

今年度も、残すところ、あと一ヶ月となりました。四月には見ることが出来なかった、それぞれの子ども達の成長した姿が、保育園を彩っています。発表会では、本当に多くの保護者の皆様にお越しいただき、まことにありがとうございました。皆様の温かい眼差しが、子ども達の何よりもの力になったことと思います。
さて、先月から新型コロナウイルスが中国を中心に世界中で猛威をふるっています。日本でも、埼玉県において6歳以下の末就学児の男の子が感染するなど、予断の許さない状況が続いています。ウイルスというのは、人の眼には見えません。眼には見えない働きが、人の命を脅かしていくのです。私たちは、眼には見えない様々な働きの中に生きていることを、改めて考えさせられます。仏教では、人の眼で認識し感じていくものは、この世界の本当の姿ではないことを教えています。むしろ、人の眼で感じることのできないものの中に、人が本当に大切にしなければならないものが、たくさんあることを教えています。眼に見えない働きが、命を脅かすのと同じように、眼に見えないたくさんの働きが、私の命を生かしてくださってもいるのです。
手洗いやうがいなど、眼に見えない働きから身を守ることを大切にしながら、たくさんの眼に見えない温かい働きの中にあることも、子ども達と一緒に味わっていきたいですね。

2020-03-01