園長からのひとこと【2020/8】

お盆が過ぎ、連日続いていた猛暑も、少し和らいできたように思います。コロナ禍の中で様々な制限はありますが、10月の大運動会へ向けた練習も始まります。過ごしやすくなっていく季節の中、子ども達の成長がいよいよ楽しみですね。

さて、先日、セミがカマキリに捕まり、生きたまま食べられているという衝撃的な光景に出くわしました。細い体をしたカマキリが、決して小さくはないセミの体を食べている光景は、残酷なものでしたが、改めて命の現実を教えられた気がいたしました。

私達も、自分では殺さなくても、自分以外の誰かが殺した命を毎日食べています。そこに、重みを感じることができているでしょうか。どんな命であっても、誰かに殺され、誰かに食べられるために生まれてきた命は一つとしてないのです。みんな命を奪われるときには、大きな悲しみを抱くはずです。そんな大きな悲しみの上に、私の命が恵まれていることを忘れてはならないでしょう。

人間らしい思いやりの心というのは、何気ない日常生活の中で育まれていくものです。依然として収まらないコロナ禍や大規模な水害など、人々の心が緊張し傷ついていく毎日を生きる私達です。このような時こそ、子ども達と一緒に、日常生活の中で、思いやりが持てる過ごし方を、意識して大切にしていきたいですね。

2020-08-27