園長からのひとこと【2023/12】

短い秋が終わりに近づき、急に冬の気配を感じるようになりました。感染症の流行も心配されます。体調に気をつけながら、寒い冬の季節を楽しみましょう。

さて、先日、年長組の子ども達が、新園舎の床に使われている木について尋ねてくれました。様々な木を紹介する絵本を見て、興味を持ってくれたようでした。

新園舎の床に使用されている木は、楢(なら)の木です。一般的には、ドングリが実る木として知られています。設計監理を担当してくださった日比野設計社が、子どもの心情に最も安心感と居心地の良さを感じさせる資材を、実証実験を重ねて選んでくださったものです。

木というのは、古来より人の生活に欠かせないものでした。しかし、現在、人の生活が優先されすぎたことにより、世界中で森林破壊が問題になっています。今も、一週間ごとに東京都と同じ広さの森林が失われ続けているそうです。森林が失われていくと、多くの野生動物が絶滅し、気候変動が拡大していきます。そして、それは、人の生活を大きく脅かしていくことになるのです。命は、大きな繋がりの中にあります。人だけの都合を貪り、他の命に対する思いやりを失うと、その人もまた苦しんでいくことになるのです。

多くの命が支え合う繋がりの中に、私達は、生かされて生きています。人以外の命は、人の都合を叶えるための道具ではありません。保育園の床になってくださった楢の木も、掛け替えのなさをもって一生懸命生きた命なのです。そう思うと、木の床もまた、大切にさせていただかなければなりません。

まもなく、どんな命も同じく尊いことを教えてくださったお釈迦様の成道会を迎えます。自分以外の様々な命に敬いと思いやりの心を持ち、今年最期の一ヶ月を優しく丁寧に過ごさせていただきましょう。

2023/11/25

 

 

2023-11-25